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なぜ人材派遣会社の営業は忙しい?激務になる理由と今すぐできる3つの改善方法とは

  • 2023年11月21日
  • 2024年1月18日
  • 人材派遣業界

よく、人材派遣会社の営業担当は「激務」で「きつい」ということを耳にします。

派遣先企業の新規開拓や求人の獲得、求人数の確保、マッチング作業や就業中のコミュニケーションなど多岐にわたる業務をこなさなくてはならないからです。
人材派遣会社の営業はなぜ激務になりがちなのか?それは、多岐にわたる業務量や派遣スタッフの都合に合わせながら業務遂行しなくてはならない点など、問題が山積みだからなのです。

そのため、業務負荷を改善するためには、社内の人員確保や分業を検討し、採用管理システムの導入、また採用業務そのものの見直しが有効です。

この記事では、人材派遣会社の営業担当の主な業務内容や、激務になる理由、人材派遣会社の営業の業務負荷を今すぐ削減すべき理由や改善方法について詳しく説明していきます。

 

人材派遣会社の営業のおもな業務内容とは?


人材派遣会社において、営業担当者は、クライアント企業との連絡を取りあいながら、派遣労働者を提供する重要な役割を担います。
以下に、人材派遣会社の営業活動にはどのような業務があるかを紹介します。

1.派遣先企業(新規顧客)の獲得

人材派遣会社の営業担当者は、まず派遣先企業の発掘を行います。新規顧客獲得のためには、様々な企業に対して人材に関する課題点をヒアリングし後日打合せの機会を設けたり、問題解決に向けたプランを提案します。

ここで重要なのは、どのような人材を求めているかクライアントのニーズをきちんと理解し、クライアントに合わせた人材を提案できることです。

2.既存顧客に対して行う取り組み

人材派遣営業は、新規顧客獲得に限らず既存顧客に派遣できるスタッフを増やすために求人の数を増やしたり、求人の業種を増やしてもらったり、そのためのアプローチも行う必要があります。

新規顧客開拓のみならず、既存のクライアントにもアプローチをかけていく必要があるため、複数の仕事を同時並行で行うマルチタスクの能力が求められます。

3.登録者・派遣スタッフに対して行う取り組み

派遣登録会の準備、求人票の作成、派遣先への面談同席、派遣スタッフの教育訓練など、登録者数を増やすための取り組みや、これから働く予定の派遣スタッフに対して行う業務を指します。派遣元企業としても派遣先企業としても、人材のミスマッチはなるべく避けたいため、就業を考えている方や登録者に対して適切なヒアリングを行ったり、場合によっては登録スタッフを教育をしたうえで派遣したりする必要があります。

この担当者は別名「派遣コーディネーター」として営業担当とは別に部門を設置している派遣会社もあるようですが、今では営業と兼務の派遣会社もあるようです。

4.求職者人材や派遣先企業リストのデータべース管理

営業担当者は、スキルや資格を持つ派遣スタッフの情報と派遣先であるクライアント企業をそれぞれデータベース(CRM)で管理します。営業担当者は適宜、顧客の希望や条件に合った人材を選出しなくてはなりませんので、適切なデータベース管理を行う必要があります。

5.派遣先で派遣スタッフが働いた後の双方に対するフォロー

実際に派遣スタッフが派遣先企業で働いた後のフォローも重要です。派遣スタッフが抱える職場に対する悩みやトラブルなど、営業担当は高い頻度でのコミュニケーションが求められます。また、派遣先に対しても同じです。派遣会社から提供されるスタッフの働きが不十分な場合、クライアントは派遣会社に不満を抱くことがあります。そうならないためにも、派遣会社の営業担当は両者に対してこまめにコミュニケーションを取る必要があります。

既存顧客の要望や現状抱える問題をきちんとヒアリングし、迅速かつ効果的な解決策を提供することで、派遣スタッフにも長期的に働いてもらえるようになり、派遣先企業と派遣スタッフ両者の満足度を維持することができるのです。

上記で述べたように、派遣会社の営業担当者は細かいものも含めると、日々数多くのタスクを遂行する必要があります。

 

人材派遣会社の営業が激務になる理由


細かなものも含めると、数多くの業務を遂行する必要があることがわかりました。

ただ、なぜ派遣会社の営業担当者は激務になるのでしょうか?

実は派遣会社の営業担当には「目に見えないコスト」というのが数多く存在します。お金だけでなく時間と手間をかけて対応する業務がとても多いのです。

どのようなものがあるかを具体的に見ていきましょう。

 

スキルマッチングと候補者選定に手間がかかる

派遣スタッフのスキルと経験に基づいて、クライアントの求人に最適な候補者を選定します。これには面接だけでなくスキルテスト、資格の確認などが含まれる場合もあるため、派遣先企業が求めている人材に当てはまるのかを見定める必要があります。

また、スキルや資格だけでなく過去の職歴や実績も照らし合わせながら、「この人材はクライアントにとって適切な人物かどうか」もチェックしなくてはなりません。

そのため、候補者の選定は慎重に行う必要があり手間がかかるのです。

 

派遣スタッフの都合に合わせて業務を行う必要がある

派遣会社は、派遣スタッフの都合に合わせて業務を行う必要があるため、どうしても残業が増えてしまいがちです。

たとえば、どうしても派遣スタッフや登録者に連絡する際も日中は別の仕事をしている関係などで連絡が取りづらいケースが多いため、夜連絡をする必要が出てしまいます。また、派遣者が急に辞めてしまうなどの理由から急募で仕事が舞い込んできた場合、登録者にかたっぱしから電話をかけるなどし、すぐに次の派遣スタッフを求められるケースも少なくはありません。

そのため、派遣会社の営業担当は残業が増えてしまうケースが大半なのです。

こなさなくてはいけない業務量が多い

人材派遣会社の営業は非常に多くの業務をこなさなくてはなりません。
上記でも主な業務について述べましたが、詳しくは下記のような点が挙げられます。

1.クライアント獲得:

新規クライアントの発見と獲得。
クライアントのニーズと要件の詳細な理解。

2.ニーズの把握:

・クライアントの求人要件やスキルニーズを明確に把握する。
・クライアントの業界、文化、ビジネスモデルの理解。

3.提案作成:

・クライアントに対して提案書やプレゼンテーションの作成。
・価格設定、契約条件、提供サービスの詳細な説明。

4.候補者選定:

・登録済みの派遣労働者や求職者のデータベースから候補者の選定。
・スキルマッチング、適性評価、面接などの候補者選別プロセス。

5.契約交渉:

・契約価格、支払い条件、契約期間の交渉。
・法的契約の締結と管理。

6.クライアント対応:

・クライアントの問い合わせや要望への対応。
・サービス品質の維持と改善。

7.マーケットリサーチ:

・業界内の市場調査と競合分析。
・新たなビジネス機会の特定。

8.営業戦略の立案:

・営業戦略の開発と実施。
・売上目標の設定と達成。

9.クライアント満足度の確保:

・クライアントの期待に応え、関係の維持。
・フィードバックの収集と改善点の特定。

10.プロジェクト管理:

・派遣プロジェクトの計画と運営。
・スケジュール管理、人員調整。

11.法的コンプライアンス:

・労働法規や規制への遵守。
・雇用契約の法的側面の管理。

など、ざっとあげてみただけでも上記のように業務は多岐に渡ります。

派遣先企業・派遣スタッフ双方と良好な人間関係を築かなくてはならないため、細やかな対応力が求められます。

そのため、対人業務以外での事務的なものについては、効率化が急務となっています。

 

人材派遣会社の営業の業務負荷を今すぐ削減すべき理由とは

人材派遣会社の営業の業務は多岐に渡ります。そして、クライアントによっては急な人員の確保が必要になるタイミングもあるため、派遣会社の業務負担が一気にのしかかってしまうケースもあります。
この「業務負荷の軽減」が急務となっている人材派遣会社も多いでしょう。

近年では働き方改革の名のもと、労働時間の削減が企業の最重要課題となっています。人材派遣会社の営業が激務であることは早急に解消されなければならないのです。

また、業務負荷を減らすことは単に楽になるだけではありません。
人材派遣会社の営業の業務負荷を減らすことには以下のようなメリットがあります。

・求職者マッチングの戦略に多くの時間を使うことができる

新規クライアントの獲得や、登録者数を増やす方法は様々です。各クライアントの業界理解はもちろんのこと、求人戦略に時間を割くことによって、クライアントにマッチした人材を提供することができるようになります。

・派遣スタッフのフォローアップを手厚くすることができる

働き始めの派遣スタッフは、緊張と不安を抱えながら働くことでしょう。また、派遣スタッフは何かしらの不満があるにもかかわらずその点を解消されないまま働き続けた場合、急に辞めてしまう可能性もあります。そのようなことが起こった場合、派遣先企業から派遣スタッフのみならず派遣会社も信頼を失いかねません。そのため、派遣後も適宜派遣スタッフのケアを行うことで、派遣先企業との長期契約も見込めるのです。

ではどのようにして人材派遣会社の営業の負荷を減らせばいいのでしょうか。

 

人材派遣会社の営業の業務を減らす3つの方法とは

社内の人員確保・分業の検討

派遣会社は前述の通り、派遣スタッフと派遣先企業双方のコミュニケーションに時間を割く必要があります。

また、当日出社してこないケースや急な退職も起こりうるため、そのようなトラブルが発生した際は都度人員確保が求められます。

人材派遣会社の営業担当も業務に追われる日々が続いていくなかで、予測不能な人員トラブルも多いため、ストレスもたまりやすく激務になりがちです。

そのため、派遣会社の営業人員数の見直しを図り分業することで、担当者一人当たりにかかる残業時間や業務時間外勤務を減らすことが可能となります。

 

採用管理システムの導入

採用活動には多くの人が関わります。そのためスケジュール調整、面接登録者の進捗管理、クライアントへの対応が煩雑になりがちです。

このような煩雑な業務をシステム化・可視化することで、担当者間での情報共有を円滑にすることができ、大きく作業を減らすことができます。
また、伝達ミスをなくすことができ、面談日を忘れる・時間を間違えるといった事故を防ぐこともできます。

もう一つの大きなメリットが履歴を一元管理できるようになることです。これにより他の候補者と比較検討することが非常に簡単になります。誰を採用するかを総合的見地から判断しやすくなるのです。

作業を大きく減らし、かつ良い人材の採用につながるのが採用管理システムです。

 

採用業務の見直し

業務改善の一つの手法として、応募から面接登録までのスキームを「録画面接」に切り替えることをおすすめします。これは劇的な労力削減につながります。
録画面接とは応募者がWeb上に予め設定された質問に対して動画で回答し、面接官は隙間時間で確認して選考を行うという選考方法です。

録画面接であれば、応募者・面接担当者・会議室のスケジュール調整が全く不要になります。そしてリスケジュールも発生しません。日中は自身の業務対応で追われているという人にとって、夜間の面接登録対応も可能になるため時間を選ばずに済みます。
これらの録画面接のメリットが認識され、導入が急速に進んでいます。

当社では録画面接機能を含むITSUMENを提供しています。

 

採用業務も「自動化」を検討すべき!

求人票作成も「AI」で自動化が可能

派遣スタッフの応募から面接登録については前述の録画面接の導入により、労力削減が可能になります。
さらに現在では求人票の作成もAIの応用によって自動化が可能となっています。

求人票の作成は文章を書くのが苦手な人にとっては、時間がかかる憂鬱な仕事でしょう。これを自動化することで、募集職種が多い場合には特に労力の削減効果が得られます

また、自然かつ魅力的な文章を作成してくれるので、文章が苦手な人が苦しみながら作成するより良い文章ができることが多いので、積極的に活用をはかりたいものです。

当社提供のAIライティングツールANDASUは、ごく簡単な求人情報から魅力的な求人票の文面を自動的に作成することで、労力の削減をはかることが可能です。

 

最後に

人材派遣会社の営業はなぜ激務になりがちなのか?について解説しました。そして、人材派遣会社の営業の業務負荷を軽減すべき理由は単に労働環境の問題解決だけではなく、各企業が求める人材を適切にマッチングさせるためであることもご説明しました。

業務負荷を改善するためには、社内の人員確保や分業の検討、採用管理システムの導入、採用業務そのものの見直しが有効です。

当社は人材採用関連のシステムをこれまで数多く開発し、ノウハウを蓄積してきました。

株式会社マルジュは人材採用の様々な課題に対して、適切なソリューションの提供により多くのクライアント様から支持を頂いてきた実績があります。人材採用における省力化などの課題がありましたら是非当社にご相談ください。

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